カナスピカ

カナスピカ

カナスピカ

帯に「物語の優れている点は、受け手が本当に欲している言葉を自分自身で見つけられることにあると思う。何度もそういう言葉に出会ってきた自分も、誰かに伝えたい」という秋田さんの言葉があって、秋田禎信の小説はまさにそういうもので、私はそこを海よりも深く愛しているんだけど、このお話はすごくそういうことをいつになくストレートにやってて、つーかストレートすぎて、なんとも狐につままれたような不思議な気持ちであります。どんなによかったのかちょう!言いたいんだけど卵の表面のよーにとっかかりになる部分がオーフェン以上にないっつーか、フツーの女の子が空から落ちてきた人工衛星を好きになって…というおおむねそのまんまなお話なんだけど、ぐさっと来るような事もガーンとするような事もなく、ふいにカナスピカが口から光吐いてハッと我に返って「あっこれ秋田さんの話だっけ」と思ったり、なんか最近思う所あってラストのお母さんと話すあたりへぐへぐと泣いたりしていたのですが、何か言おうとするとすげーーー当たり前な言葉しか出て来ないのだな…。だってこっぱずかしいくらい当たり前がすてきだってお話なんだもん! つーかオーフェンのヒットの前でなく後に書くなよこんなもん! かわいげがないな!(笑)
なんかマルで感想になってないな…。いや下手に褒めると「いい話だけど、そーでもないじゃん」と言われるのが目に見えるっつーか、もーさー、秋田さんの話ってさー遺伝子に「アキタヨシノブ」って書いてある人しか読んじゃいけないんだよ。何が何だか分からないだろうけど好きな人は「あーうんうん」って言ってくれると思うんだよ。そうとしか言いようがないんだよ。だから良かった! で終わり!(エー!!)