カラクリ荘の異人たち 2

おおふっ……(泣)
妖怪ってただ聞いたことある「キャラクター」が出てくればいいってものでなくて、彼らを生み出す人の心が揺れる時間であるとか、状況であるとか、空気であるとか、空の色であるとかの描写がとても大事で、なんら大した言葉は使ってないんだけど、何かがふっと現れる感じがして大層よかった。川とか月とかいいよなああ。秋の日差しの下、足跡のようにてんてんと咲いている彼岸花なんて影の落ち方まで目に浮かぶよなああ…。「何でいるんだか分からないんだけど在る」感じが居心地がよくて半ベソである。またカラクリ荘の人たちが、当人たちは何も気負うことなく存在の凹凸を補い合っていて気持ちがいいのだ…。ああミヨシはいいヤツだな…。十遠見は愉快だな…。アカネはかわいいな…(戻ってこい)采菜の大層素直な空回りかたがよかったな。太一がもっと素敵なことになるといいなあ。