伯爵と妖精 ・あまい罠には気をつけて ・プロポーズはおてやわらかに

伯爵と妖精 あまい罠には気をつけて (コバルト文庫)

伯爵と妖精 あまい罠には気をつけて (コバルト文庫)

伯爵と妖精 プロポーズはお手やわらかに (コバルト文庫)

伯爵と妖精 プロポーズはお手やわらかに (コバルト文庫)

おもしろかった!好き!好きーー!!
 妖精が見えるために人に理解されずに生きてきたがゆえに、寂しい心を見捨てられない情を持ちながら、他人と触れ合うことに不器用なまじめなリディアと、リディアを求めながら、数奇な生い立ちゆえに軽口と力でしか人と触れ合うことが分からず、心を許しても奥の奥は見せられないエドガーの、なにかと上手くいかないやり取りをヒジョーーーーに上手いこと押し引きしててニヤニヤである。こと読んでるほうは二人がやりあう解答がわかってるだけに楽しいのである。そんな二人を、常に役に立つわけでもないのに妙に頼りになる紳士な妖精猫ニコと、矢七っていうよりドラえもんの域に来ているレイヴンが脇を固め、音楽と美しいものが好きな妖精たちがまだひそんでいる世界に、お固いリディアを気に入って言いよって来るケルピー(あまたいる妖精の中からなんてステキなチョイス)まで現れてもうワタシの好きな事バッカリでどうにでもしてくれという感じです。じたばた。
 この2,3冊目は2人の立ち位置と気持ちを掘り下げていたように思うので、次からプリンスとやらが動いたりするんでしょーか。なんにせよ死ぬほど分別くさいリディアの乙女心とエドガーの器用貧乏なジェントルぶりを楽しみにするゴロゴロゴロ(ローリング床)