七歳美郁と虚構の王

七歳美郁と虚構の王 (ガガガ文庫)

七歳美郁と虚構の王 (ガガガ文庫)

何となく買って来て、読む前に方々の感想見たらばなんだか大層「中2」らしい。おおそうか、はるか昔だかワタシも中2だったことがあるぞ年齢的な意味だけでないなら今も片足突っ込んでるようなもんだとか(…。)思いつつパラリと開いてみた訳です。が。がが。


フオオオオすげえええええすげえええ最初の2P見開きで「1999年のこの世界でなにがあったか」の説明をいただけるのですが、これがのっけからドドーンと「 中 2  以 外 こ の 門 を 通 る べ か ら ず 」とのしかかってくるよーに読者を阻みます。ううっ、ここで本文引用しても伝わらねえよ!! とにかく最初の無駄に横書きの見開き2Pを読んでくれよ!! でないとこの問答無用感は伝わらねえ!!


色々と心のどこかを打ちのめされながら次を開いて見ると、ヒロインの娘さんの1人語りが始まり、まあこの辺はよくある感じなんですが、次は何か一見どうしようもない主人公のニーちゃん視点になるんですがねーーこれがねーーー(これから読もうという人はこの先を見ないよーに)


名前:今近衛 久遠(ここのえ くおん)(←ここでウワーとなるのはまだ早い)
・かつての九重九音(ここのえ くおん)は死んだらしい(フワワワ)
・ヒロイン美郁の前ではだらしないダメ男を演じているが、彼女がいなくなると「スタイルを正常に戻して」(←ホントにこう書いてある)倦怠と冷笑に包まれた生真面目な本質を見せる(フオオオオ)
・ロッカーに「古い友人からの贈り物のブーツタイプの銀具足」(ギャアア)がある
・服の下にそれを装着して外出(金属の足音がしてるらしいのだが…)
・「僕の事なんてどうでもいいんですよ」(強調点ルビ付き)
・「てめーは底なしの馬鹿だな。馬鹿は長生きできねーぜ?」とか言われる(なんか却って新鮮)
・脳の中に階 絶無(きざはし ぜつむ)(も…悶絶)という別人格がいる(フガガ…)
・その脳内の彼と話す時つい声が出て街の人に引かれる
・「さてはお前、パーティにお招ばれ(およばれ)しても楽しめねえクチだろう?」「夢いっぱいだった子供の頃を思い出してみな」「俺はコメディと、セガールがやたら張り切る映画以外は観ねえってのに」「俺たちには夢を見る機能なんて与えられてねえ」以上、階語録。(ここまで堂々と言われるといっそ天晴である)


……いやじつはまだ50Pにも到達してないんですが、自分の認識の甘さにもうコテンパンです。ワタシなんて年食っただけのタダのオタクです。ホントにごめんなさい。この瑞々しさはもうありません。わ…若さってすげえー。オイラも汚れたもんだよ…(遠い目)これでもか! これでもか!! と多分本気で投入される中2っぷり(年齢の事ではないよ…)にワタシはどうしてもネタにしか見えず、物語を追う事すらできません…。あああ。でももうこの年になるとこういったものに真正面から出会う事もあんまりないのでこれも縁かなあとたまに開いて読んでみようと思います…。異世界って程じゃないが間違いなく異文化だし…。バタリ。

こういうの読むとなすきのこってホントにすごいんだなあーとか思います。やってることとかお話を作ってる要素って正直これと大差ないと思うんだけど、ベロンッベロンに酔っぱらえたもんなあ…。