wonder wonderful 上

wonder wonderful 上 (レガロシリーズ)

wonder wonderful 上 (レガロシリーズ)

ああーー何か紹介とか好きな人の感想とかテンションとか見てて「絶対ワタシ好きだろうなあー」と思ってましたが、本当に 大 好 き だ っ た … 。 異世界へと赴いた妹のピンチに、バッグ一つで助けに飛んだ姉ちゃん(27)のお話で、設定や細かい描写よりもゴリゴリの人情で進むタイプのファンタジー。こういうの嫌う人は嫌いますが(つーか物語に向かって「ご都合www」って言える程頭いいなら本なんて読まなきゃいいのにってこれは私情だ)ワタシは主人公の気持ちがわからないと物語の先を追えないたちの人間なので、 楽 し か っ た … 。 なんつーか小説とかラノベとか読んでて面白かったりそうでもなかったりしつつ「こーしなきゃいけないんだろーなー」とか「悲劇だと思って書いてんだろーなー」とか「こんなはずじゃなかったとか思ってんだろーなー」と薄々思いつつも気付かないフリをしてあげている日々でたまったコリをグリッグリに揉みほぐしてもらった感じですよ…。こんなに読みたい事だけを書いてくれてる本なんていいんだろうか…。幸せでこわい…。下巻読み終えたら事切れるんじゃ…(バカ)


主人公のこかげさんが27才社会人という設定も相まって大層物わかりのいい人で、最初のうちこそ「そこで謝らなくてもいいのに!」とか「もっと怒ってもいいのに!」とか思ってやきもきしていたのですが(まあその性格がまたこのお話のカギのひとつになって行くんだけど)こかげさんがとにかく自ら動く人なので、周りにいる人の気持ちも事態もどんどん動いて行くので楽しかったです。とにかく気持ちをね〜。ちゃんと書いてくれるのですよ。あとちゃんと会話する。インタビューでも説明でも対話でもなく会話。しすぎるくらいしてて良い。会話して起こる面倒としないで起こる面倒がそれぞれにちゃんとあるのがよい。と思う。あとお人好しの癖に人(主に男性)の気持ちに大層疎くっていろんな人の気持ち(特に男性)を引っ掻き回すのがそりゃねーよと思いつつも面白いというか憎めないと言うか人徳というか(笑)まあこの辺も次巻で解かれて行くのかな…。なんにせよ下巻が楽しみじゃ〜。というか今読むと絶対朝まで読み倒すから我慢じゃ〜!