吉祥GOOD☆LOOKS

吉祥GOOD☆LOOKS (ガガガ文庫)

吉祥GOOD☆LOOKS (ガガガ文庫)


いやいやいやいやダメですよお釈迦様が許してもワタシがゆるしませんよこんなもん(笑)


…でもなー。なんかなー。なんかかわいいんだよな…。文章…というか、小説としての要領がほんっとに悪くて構成?みたいなものがドがつくほどのヘタクソなんだが、なんかさー下手なんだけど可愛げのある絵ってありますやん?技巧が鼻につく上手な絵より愛される絵っつーか。なんかそんな感じがあるんだよね…。根は悪い人じゃないんだよなーというか…。「実はあたるは○○だったのだ!」とか「実はあたるは××を習得していた!」とかいうのがご愛嬌の領域のはるかに越えた頻度だったとしても…。野球部の話なのに最後の試合がそれにつけてもテキットー(つーかほぼヤケのやんぱちだったんじゃ…)だったとしても…。あのぬいぐるみがそういや投げっぱなしだったとしても…。あれ? だ、だめじゃん(笑)


うーんとにかくだな、「廃部寸前の野球部の有様」とか「野球に関する過去の黒い事件」とか「市立高校の有り様」とか「各種様々な占い」とか「地方放送局」とか「サービスシーンな唐突に入るメイド喫茶」とか個々の要素は割と変じゃないんだよね…。「悲惨を通り越して笑うしかない過去を土台に占いの力を得た現状のあたる」とか「案山子主将」とか「心にキズ持つ勇太」とか他諸々まあ250Pのライトノベルに対して過不足なく結構好ましいレベルに個々のキャラクターが立ってるんだよね…。なんで全てを一本に重ねるとこんなにテキトーな話になる!?(泣笑)「なんか地味ですね〜これとこれとこれここに足しません?」って言われてそのまんま差し込んだような感じ。
……でもなんっか憎めないんだよなあ〜〜…。ウーン不思議だ。


占いとか、スピリチュアルとか、あとなんだっけ、瓶に優しい言葉書いて水入れとくと結晶がきれいになるってやつとか、イヤな人はホンットにイヤな顔をするのだが、ワタシは別にそれで前向きになるんなら安いもんだと思うんだよね…。(いやだからと言って教科書に載せるとか「いいから」って他人に押し付けるとかは論外ですけども)「コレコレをやったのにいいこと起きな〜い、どうして〜?」とかいうヤツはカカトで眉間を割りますけど、あたる嬢は「野球部のマネージャーになるべし」と占いが出たらひとまずそれが本当にいい道筋を呼ぶように、トンチンカンなりにマンガ読んで野球部のマネージャーの勉強をしてみたりとか、部室を掃除してみたりとか、地固めを始めるんだよね…。そういう所が憎めない理由かなァ。いやもちろんその後占いの力で「小説家として書いていいのかそんなもん」というくらいかなりメチャクチャに物語をゴリ押すのですが(笑)
うーんこんなどーしよーもない話でも最後まで読めたので、文章はそんなに下手じゃないんじゃないかな…。「あたるさん」と「勇太君」のありようとかはスキだったので、今度は折角のキャラが設定に封じられないようネタを何かひとつにしぼってお話書いて欲しいな…。っていうか次あるのかなァ(^^;)
つーかこの話読んで一番ビックリしたのはあとがきで「占いより野球が好き」とあったことだ! ズギャーン!! さ、さ、最後までフザけんなーーーー!!!(笑)