琉球空手、ばか一代

琉球空手、ばか一代 (集英社文庫)

琉球空手、ばか一代 (集英社文庫)

ワタシはおりじなるで空手部の高校生の話をダラダラと書いたり描いたりしてるわけですが、まあ相当テンション任せのなんちゃってなんですが、それにしても日本において空手とゆーもんはK-1のアレであり、大山マスタツであり、極真のフルコンタクト空手なのであります。下手すりゃ片眉そり落として山ごもりするもんであり、牛やクマと戦い、10円玉を曲げ…というか空手バカ一代梶原一騎が「この男は実在する!」とぶってしまったために(まあ実在はするんだが)なんかそーいうもののことなんである。高校生がやってる寸止め(打撃を当てない)スポーツ空手の事はほぼ知られてないんじゃなかろうか。というワタシもなんでか書こうと思って調べるまで知らんかったんだけど。


もとは中国武術から沖縄(つーか琉球)に伝わり、薩摩藩に武器を取り上げられて剣に素手で立ち向かわなければならない事情のもと練り上げられて行った一撃必殺の技が、あんまりにも一撃必殺なため(そりゃー一撃でしとめないと斬られるわな)普及のしようがねえということで技を当てずに寸止めにして、どんどんスポーツ化をして元の武術としての機能は相当失いながらも全国、世界へと広がって行く訳で、(ここでマスタツさんが打撃を当てない武道に疑問(というか性格じゃないかな…)を持って極真を立ち上げる)やっと高校生の部活動の領域になって来る訳ですが、まああ資料がない! 極真なら雨の日の次の日のタケノコのよーにたくさんあるのだが、それはワタシのいい加減な目で見るにフルコンタクトと寸止めってどっちがいいとか悪いとかでなく国語と理科くらい手段と目的が違う別の存在であり参考にならんのだな。他はもう「伝統空手」の話になってきて、実際打ち込んでいる人には「おおー…!」という内容なのかもしれないが全くの素人には「ウッと来てガッとなる」と書いてあるようにしか見えないんである。武道は言葉にするもんじゃないのだな。オオオ。


この本は全く空手やってなかった子供のころから道場の流派を立ち上げている現在までのなりゆきをユルーリと追っていて…というかユルーく追いすぎて酒飲んでる合間に空手やってるように見えないのだが(笑)なんか一般人がやるようになるいきさつとか、何人かがあつまってやっている雰囲気とかが楽しい文章でわかってよかった。よかったけど、ワタシのよーな事情がある訳でもない人が読んで楽しいのだろうかこの本(笑)