龍盤七朝 DORAGON BUSTER 01

龍盤七朝 DRAGONBUSTER〈01〉 (電撃文庫)

龍盤七朝 DRAGONBUSTER〈01〉 (電撃文庫)

フオーフオー何というかラヴェルボレロのような小説であったなあー。
ボレロって美しいけどまあ単純なメロディーを延々と繰り返していく曲なんだけど、最初たったひとつの管楽器にわずかばかりの伴奏で何という事もなく始まって、何という事もなく繰り返していきながらひっそりと少しずつ楽器が増えていって、伴奏も深くなっていって、気付くと場内中の楽器によってその単純なメロディーが爆発しそうなエネルギーを持って襲いかかって来るという。
このお話は言ってしまえば世間知らずなお姫様と、狭い世界しか知らない虐げられる民の少年が出会うというだけのことなんだけど、ずーーーーーーっとひとつの旋律が絶える事なくすべるように流れていて、少しずつ少しずつ楽器が増えていく高揚が全て文章で書き上げられていて、なんというか読んでて陶然としました。
…くっ、いつも以上に抽象的(思ったままともいう…)な感想になっちまったな!! まあこのお話読んで気に入った人の中で何人かわからないでもないと思ってくれるかもしれないと思いつつアップする。ボレロってそういや最後糸が切れるように崩れ落ちるように終わるんだけど、このお話はどうなるのかなあ。あとがきで次でラストと言い切ってたけど、なんかずーっと読んでいたいなあ。