突破者(上)

突破者〈上〉―戦後史の陰を駆け抜けた50年 (新潮文庫)

突破者〈上〉―戦後史の陰を駆け抜けた50年 (新潮文庫)

グリコ森永事件のキツネ目の男でおなじみ(というのもどうか)宮崎学のムチャクチャ一代記前半。私の目からは90%くらい血の気の多い自業自得という感じなのだが、安全なところから揚げ足取りしてる人より自分の感じるまま走って踏み板踏み抜く人の方が人として愛しいやね。
中学生の時点でもう本当のアウトローな人間(ならざるをえなかった人間)とか出てくるわけですが、それを称して「生きてる魚の目をした男」というのが印象的だった。何でもリアルならいいってもんじゃないけど、想像だと「生きてる」って出てこないよなーと。そんな感じで出てくる人が皆何気なく生々しかった。