エリザベス女王に続いてフェリペ二世にまで謁見してしまったカイトが、「俺が守る」と九官鳥のように言い続ける
ビセンテの逞しい腕の中で、なんつーか娯楽のない16世紀のヨーロッパでさらに抑制された坊さんの世界になって来ると刺激が下半身しかないのだな〜という感じの偏執的なエピソードをなんだかんだと浴びせられ続けるさまが気の毒で、そっと目頭をおさえつつも面白くていっきに読んだりしてました。毎度言ってますがとにかく皆景気よく美男美女で、明晰で行動力がありとにかくボーッとしない! ので話がどんどん進むし、昔の人たちなので大の大人でも気性が素直というか愛とか憎しみとかに大変正直で読んでて好ましいです。つーか皆カイト好き過ぎです(笑)あと魅力的に敷き詰められた「
イングランド」とか「スペイン」の世界をいかにも少女漫画的な荒唐無稽さで渡り歩いてしまうカイトの気の毒なんだけどおいしいドラマチックな道ゆきも楽しいです。あー
ビセンテが「俺が守る」とか言いながらささいーなことで嫉妬しまくりで自覚なしという楽しいヤツで面白かったなー。つーかジェフリーもだが愛してる時よりその愛故に憎んだり嫉妬したりしてる時の方が燃えてるよなー。カイトも大変だな。