悪魔の手鞠唄

悪魔の手毬唄 (角川文庫)

悪魔の手毬唄 (角川文庫)

しめっ…とるのお…っ(バタッ)
このお話…に限らんけど、英訳とかしたら何の意味もないよな〜。というか外国人にはわからんよな〜。
のんきな生活臭溢れる歌うような方言のリズムが生々しさを生むとゆーか。外の世界がない農村の時間の止まりっぷりとか。あの大きな平屋建ての、昼なお暗く涼しい屋内の感じとか。高い梁の上の暗闇とか。昭和28年てそういう感じが半端に残ってて、ナカナカに怪しいことになってる感じが大層おそろしいことに。日本人なら「ある…」とか心のどこかで思ってしまうナリ。あと、良くも悪くも大人が大人らしく、青年が青年らしく、男が男らしく、女が女らしく、特に年寄りにその傾向が根強く残ってて、進行に無理がないというか、矛盾がないのねーん。ミステリーやるにはなんていい時代なんだ(笑)
面白かったけど金田一さんはしばらくはいいーーーちょうおなかいっぱい。
村の人たちが少しずつ何か口に出して行くたびに決して愉快な事になって行かない(しかも480Pもの間最初から最後までほぼイヤな予感しっぱなし)さまというのは大人の遊戯です…。オイラにはちょっと早かった。京極なんておちゃめなもんですよ(笑)


「静養」とか言いつつ怪しげな名前の山村(しかもまた岡山)に懲りもせずノコノコ出かけて行くあたりだけ、あのマガジンの自称孫はクリソツだなとか思いました。ジッちゃんの名にかけて!