ミミズクと夜の王 (電撃文庫)

ミミズクと夜の王 (電撃文庫)

MAMA (電撃文庫)

MAMA (電撃文庫)

紅玉さんのお話は、舞台とか、ミュージカル(歌劇という言い方の方がいいな)とかにしたらよかろうなあ。演出したり演じたりする人間によって全く違うものになる(できる)けど、誰が作っても必ず「ミミズクと夜の王」「MAMA」以外の何物でもないものが出来上がると思う。なんかそういう根源的な強さがあるお話。誰でも知ってるけど多くの人が忘れている事で満ちていて、一見単純なお話なんだけど、読んでるうちに心の奥で眠っていることにがっちり根を張られて力強く頭をもたげて来る感じ。
絶賛か「何が面白いの??」というのかどちらかの感想しか見ませんが、多分後者は完全に忘れている事があるか、忘れている事を受け入れている(それが悪いという事じゃないよ)人なんだと思う。物語や創作に自分の根源をどうこうしてもらう必要がないというか。上手くいえないな。絶賛より面白さが分からない人の方がこの作品に対して的確な言葉を言えるような気がするんだけど、まあ何がいいんだかわからないと思った時点でさらに考察する人なんていないわな。とても面白い意見が聞けそうな気がするんだがなあ。