昨日誕生日だった。父ちゃんはいまだ女は働く男と結婚して子供を作って良くも悪くも何も考えずに静かに余生を送るのが幸せだと思っている(というかまだそれが誰も可能な世の中だと思っている)善良な市民なので「多分私の人生は今日が折り返しだろう。私はやることが死ぬほどあるが、そのくらいあれば何とかなると思う」とはっきり言ったら黙った。父ちゃんは申し訳ないくらい優しくていい人だ。でもやっぱりしょうがないのだ。散々悩んできたが、いちいち「こうあるべき」と心に頼みもしないものを滑り込ませてくる世の中で、もう私には人の優しさに付き合う余力はない。やるだけのことはやる。せいぜいそれが優しさへのお返しになることを祈ることしかできない。