死神姫の再婚
- 作者: 小野上明夜,岸田メル
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2007/09/15
- メディア: 文庫
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カシュヴァーンの正妻の座を狙うメイドにイヤミを言われても、おせっかいなお坊ちゃんに「あなたを助けたい」と使命感をぶつけられても、まったく気付かず礼など言ってしまうアリシアに二の句が告げられない人々が面白かった。イヤミにしろ使命感にしろ結局の所受け取る方にも発信する側と同等の虚栄心や被害妄想があるから成り立つ訳でして、没落貴族のどん底生活が当たり前でカシュヴァーンに「買ってくださってありがとうございます!」と心の底から言い切るアリシアには丸で通用しないそれらの言葉が言った当人達にブーメランのように跳ね返って行く様はナカナカ痛快。アリシアの生き汚いまでの純真?さに、だんだんほだされていくカシュヴァーンもかわいかった。