我が呼び声に応えよ獣

ブックオフで105円で見つけて、読んだ事なかったので手を出してみました。なんかこれやたらキラッキラの絵でアニメになったりしてたよね〜ハハハンとか思いつつ気軽に読み始めたのですが、なんというか読みやすくてビックリしました。さすが14年前、自分からなんもせんのに被害者顔してるガキとか(書き手によるけどね!)さんざんキツい…というよりもう無礼としか言いようのない罵声をあびせておきながら、たかだか「かわいい」「実はかわいそう」「悪い子ではない」とかいう事情で同情されて、ちょっと甘えただけでデレとか言って全部許される訳のワカラン娘ッ子とか(私だったらそんなやつダンプに轢かれても振り向きもしないが…)全世界を無視して自分のセカイだけで物語が終わったりとか(ホントーーに書き手によりますけどね!!!)しないねえー。読んでて気持ちいいわー。

愚か者はいるけど(物語の都合のための)ダメなバカはいない。そんなものにもり上げてもらわなくても、自分の人生を立てるためにオーフェンは自らオーフェン(孤児)と名乗るのです。自分がそうであるために、乱暴な言葉の裏で他人の大切な事を無視しないし、また自分が受け入れられない事があるからこそ、他人が受け入れないことを諦めはしないけれど拒絶はしない主人公。そーいうのが押し付けがましくなく全くあたりまえにやり取りされてる話って、最近は当たり前じゃないような気がする。んですがね。
クリーオウとかこういうの特有のケンケンうるさい娘かと勝手に思ってたら、結構気持ちのいい良い子でうれしかった。オーフェンもいいなあ。また会いたい兄ちゃんって感じ。